緊張すると口やのどが乾くのはだれでも経験があり、口の中の乾燥は気にせず放置してしまいがちです。一時的な渇きなら問題ないですが常に口の中が乾く状態が続くならドライマウスになっているかもしれません。ドライマウスは様々な原因によって引き起こされており、意外な病気にかかっている場合もあります。ドライマウスの原因や症状、対策について紹介していきますので参考になさって下さい。
ドライマウスとは?
唾液の量が減って口やのどが乾燥した状態を言います。ドライマウスになると食べにくい、話しにくい、口の中がネバネバするなどの症状に悩まされたり、口臭だけでなく虫歯・歯周病や口内炎になりやすくなります。
唾液が減ると大変!唾液の役割
唾液には多くの成分が含まれており重要な働きを担っています。
- 粘膜の保護・保湿作用
- 再石灰化による歯の修復
- 細菌から守る殺菌・抗菌作用
- 胃の消化を助ける
- 発癌物質の働きを抑制
- 味覚を感じさせる
- 細胞を増やして体を若返らせる
唾液が出ないことで病気にかかりやすくなります。
ドライマウスになる原因
薬の副作用
高血圧の薬、花粉症の薬、精神疾患の薬がドライマウスを引き起こす原因になることがあります。薬の添付文書に「口渇」がある場合は薬が原因と考えられます。
噛む回数が少ない
食べ物をよく噛んで舌やアゴの筋肉を動かすと唾液腺が刺激され唾液が出やすくなります。早食いや柔らかいものばかり食べていると舌やアゴの筋力が低下し、唾液の分泌量が減少するためドライマウスになりやすいです。
緊張やストレスが多い
緊張しているときは唾液が出るのが抑えられて少なく、リラックスすると唾液が多くなります。一時的な緊張であれば特に問題はないですが、常にストレスで緊張状態だとドライマウスになります。
口呼吸
呼吸は鼻で行いますが、鼻づまりなどが原因で口呼吸になると口の中の粘膜が呼吸で乾燥してしまうためドライマウスになります。
アルコールの飲み過ぎ
飲酒は利尿作用が働いて全身が脱水状態になります。飲酒が続くと体内の水分バランスが崩れ、唾液の分泌量が減るのでドライマウスを引き起こすことがあります。
他の病気が関係している
ドライマウスの症状をともなう病気にかかっている場合があります。
シェーグレン症候群 | 自分の体の一部を自分の免疫細胞で攻撃してしまう病気。中高年の女性に発症が多く、全身の乾燥や関節リュウマチの症状がみられる。 |
脳卒中 | 脳内の血管が詰まったり破れて出血することで頭痛・吐き気・麻痺がおこる。口周りの筋肉に麻痺が起きると唾液が減少します。 |
糖尿病 | 糖を含んだ尿を大量に排出するため脱水状態になり口の渇きを感じる。 |
更年期障害 | 唾液の分泌は女性ホルモンが作用するため、ホルモンバランスが乱れる更年期は唾液の分泌が減少しやすい。 |
ドライマウスの対処法
小まめに水分をとる
水分不足がドライマウスの一番の原因です。水を飲むだけで口の乾燥を防ぎ、唾液の分泌も促します。逆にコーヒーや緑茶、アルコールは利尿効果があるので控えましょう。
酸っぱい食品やガム・アメで唾液の分泌を促す
レモンや梅干しなどのすっぱい食品は唾液の分泌を促します。アメやガムを食べたり、噛んだりすることで口の周りの筋肉を鍛えられ唾液の分泌を促します。
マウスピースやサージカルテープをする
寝ている間の口呼吸を防ぐためにマウスピースやサージカルテープをして鼻呼吸になるようにしましょう。少し湿らせたマスクも口の乾燥を防ぐのに効果的です。
お口の体操をする
舌やアゴを動かすと唾液腺を刺激します。よく噛んで食べたり、お口の体操をするとドライマウスだけでなく顔のたるみやほうれい線にも効果的です。
①「パ」「タ」「カ」「ラ」とできるだけ大きく発音する。
②口を閉じた状態で、舌で歯茎をなぞるように円を描く。
ツボで唾液腺を刺激する
翳風(えいふう):耳の付け根の後ろで口を開けると凹む部分
いろいろやっても口の中の乾燥が改善しない場合は違う病気の症状かもしれないので病院で診てもらいましょう。唾液には病気を予防するだけでなく美容効果もあります。ドライマウスでなくても口周りのケアを取り入れるのはおすすめです!
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