美容鍼灸と皮膚科は同時にできる?
以前にエステと美容鍼灸の違いを説明させていただきました。美容皮膚科に通われていて更に美容鍼灸も受けたいという問い合わせも多いので、美容鍼灸と美容皮膚科の違いと、同時に治療を受けれるのかをご説明していきますので参考になさって下さい。
美容鍼灸と皮膚科を同時に受けるのはもったいない!
美容鍼灸と皮膚科ではアプローチする皮膚の層がほぼ同じだからです。
美容鍼灸は表皮を除く『真皮』『皮下組織』『筋肉』を同時にアプローチします。
皮膚科は『表皮』『真皮』『皮下組織』『筋肉』にそれぞれにアプローチします。
肌の構造 | お悩み | 美容鍼灸 | 美容皮膚科 |
表 皮 | シミ、ニキビ | ✕ | 〇(レーザー、ピーリングなど) |
真 皮 | シワ、ニキビ跡 | 〇 | 〇(ヒアルロン酸注射など) |
皮下組織 | たるみ、肌荒れ | 〇 | 〇(サーマクールなど) |
筋 肉 | たるみ、シワ | 〇 | 〇(ボトックス注射など) |
ご自身のお悩みが皮膚のどの層になるのかを見極めてから美容鍼灸と皮膚科どちらかを選ばれるのがおすすめです。
美容鍼灸も皮膚科も肌の奥まで施術を行うため肌内部に炎症や内出血がおきます。過剰な施術は時間や費用がかかるだけでなく、肌の負担になる場合があります。
同時に受けると肌に負担になる
美容鍼灸と皮膚科を同時に受けると肌に負担になることが多いです。
- 皮膚科は高濃度の薬剤や医療機器を使うので肌が回復するまでの時間が必要
- 美容鍼灸も皮膚科も肌深部の施術のため赤み、はれや内出血などが出る
- 赤み、はれや内出血が起きている時に刺激を与えると症状が長引く場合がある
また美容鍼灸と皮膚科を同時に受けると効果が出にくい施術があります。皮膚科の代表的な治療をした場合を例にだしてご説明していきます。
レーザー
美容鍼灸ではシミを薄くするにはかなり時間がかかってしまうので、皮膚科でシミを取るのはおすすめです。しかしレーザーは濃い色に反応するので、美容鍼灸で内出血が出た部分にシミがあった場合レーザーを当てることができません。また医療用のレーザーは強力な熱量ですので皮膚の中では炎症が起きている状態です。肌に負担がかかるので他の施術を受けるのは避けた方がよいでしょう。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸は隆起力が強くシワや凹みだけでなく、鼻筋や顎にも入れる方が増えています。細胞の隙間を埋めるようにヒアルロン酸を注入することでなめらかで丸みを帯びたラインができます。美容鍼灸は念のためキレイな形を崩さないようヒアルロン酸を注入した部分を避けて鍼を打つことになります。お顔には効果的なツボや筋肉がたくさんありますので、避けて鍼をした場合は美容鍼灸の効果が十分に出ない場合があります。
サーマクール
弾力がなくなり伸び切ってしまった肌は元に戻らずたるみとなります。サーマクールなどの高周波は強い熱量で皮下組織まで働きかけてたるみを解消します。ステーキを高温で焼くとギュッと縮んで弾力が増すのと同じ原理です。肌の奥では数日から数週間は熱をもつ場合があります。他の施術は肌の負担になります。
ボトックス注射
ボツリヌス菌で筋肉が収縮するのを阻止ししてシワを防ぎます。筋肉を全く動かなくするので、眉間の縦ジワや目尻のシワなど表情で強くでるシワに効果的です。美容鍼灸は逆に筋肉を動かすことで肌全体の活性を促していきます。筋肉へのアプローチが相反するので効果を期待する場合は同時に行うのは避けた方が良いでしょう。
美容鍼灸と皮膚科どちらを選ぶ?
美容鍼灸がオススメの人
- シワ、たるみ、くすみ、肌荒れ、ニキビ跡を改善したい
- たくさんのお悩みを同時に改善したい
- 自分のキレイ力をアップさせたい
- 費用を抑えて無理なく続けたい
- 自然な感じで美しさを維持したい
美容鍼灸では『真皮』『皮下組織』『筋肉』に同時にアプローチしていますので、お悩みがたくさんあってトータルで解消したい場合は美容鍼灸がオススメです。
皮膚科がオススメの人
- いろいろな施術を試してみたい
- 部分的に気になるところを解消したい
- 美容にかかる費用は惜しまない
- 早く確実に効果を出したい
- 定期的に皮膚科に通える
皮膚科は『表皮』『真皮』『皮下組織』『筋肉』それぞれにアプローチしますので、ピンポイントにお悩みを早く解消したい場合は皮膚科が効果的でしょう。
どちらか決めてじっくり施術を受ける
あなたのお悩みが解決できるのはどちらなのかがわかったら、一定期間は施術に専念されるのがオススメです。施術後の肌が美しく再生するにはある程度の時間が必要です。あせらずじっくりと施術を受けることに集中するのが理想の美しさへの近道なのではないでしょうか。